保険代理店の開業を検討する際、「保険代理店は本当に儲かるの?」と疑問を感じることがありますよね。
そこでこの記事では、保険代理店を開業した場合の継続率や利益を得る仕組みを通して、保険代理店が儲かるのかどうかを解説します。
保険代理店を開業する手順や保険より儲かりやすい商材についても紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
保険代理店での独立・起業は儲かる?

まずは「保険代理店を起業して儲かるのか」を判断するための参考として、保険代理店を開業した場合の継続率と、保険代理店が受け取れる手数料の仕組みを解説します。
保険代理店で開業した場合の継続率
保険代理店を起業した際の継続率は、3年後で20%程度と言われています。つまり、100人が保険代理店を開業した場合、3年後に生き残っているのは20人程度という計算です。
3年間で8割ほどが廃業していることを考えると、保険代理店経営は決して容易なものではないことがわかります。
保険代理店の手数料
保険代理店は、保険会社の商品を代理で販売することにより、顧客が支払う保険料の一部を手数料として受け取ります。
受け取った手数料から運営にかかる経費を差し引いた金額が利益となる仕組みです。
保険代理店が受け取る手数料の相場は、販売する保険商品によっても異なりますが、一般的には5~7%程度と言われています。
手数料額は「保険料×保険料率(手数料の割合)」で求めることが可能です。
保険代理店が月払いの契約を獲得した場合、契約期間中は毎月一定の手数料を受け取れます。
そのため、長期の保険契約を多数獲得できれば、利益は年々増えていきます。
ただし終身保険でも、受け取れる手数料には上限が定められていることが多いです。
保険代理店で独立する流れ

保険代理店で独立する流れ
- 保険代理店の種類を決める
- 開業資金を準備する
- 保険会社と代理店契約を結ぶ
保険代理店として独立する場合、おおまかに上記のような流れで準備を進めます。それぞれのステップについて、さらに詳しく見ていきましょう。
1.保険代理店の種類を決める
まずは、開業する保険代理店の種類を決めましょう。保険代理店には、主に「専業代理店」「副業代理店」「乗合代理店」の3種類があります。
それぞれの特徴を下表にまとめました。
保険代理店の種類 | 特徴 |
---|---|
専業代理店 | ・一社の保険商品のみを取り扱う ・取り扱う保険会社の商品に精通しており、深い説明をしやすい ・保険会社からキャンペーン情報や有益な情報を教えてもらいやすい |
副業代理店 | ・別の事業を営んでいる事業者が、自社の事業に関係する保険商品を取り扱う |
乗合代理店 | ・複数の保険会社の商品を取り扱う ・多様な保険商品の中から、顧客に最適な商品を提案できる |
会社員や個人事業主が保険代理店を開業する場合、専業代理店または乗合代理店を選ぶケースが多いです。
事前に顧客の需要や競合店の取り扱い商品などの市場調査を行った上で、どの保険代理店を開業するかを決めましょう。
2.開業資金を準備する
保険会社を開業するには、次のようなさまざまな費用がかかります。
- 会社設立費(登記費用など)
- 店舗の賃料
- 店舗の光熱費
- 内外装工事費
- 備品購入費(パソコン・コピー機・シュレッダー・エアコンなど)
- 人件費
- 広告宣伝費
- 保証金・加盟金・研修費など(フランチャイズの場合)
すべての初期費用をカバーするには、800万円~の資金がかかることもあります。
事前に必要な資金のシミュレーションを行い、資金を準備しましょう。
3.保険会社と代理店契約を結ぶ
会社設立(法人登記)完了後に、契約したい保険会社と連絡を取り、代理店契約を結びます。
代理店契約を結ぶ流れは、おおまかに次の通りです。
- 公式サイトや営業所、ツテなどを介して保険会社と連絡を取る
- 保険会社の担当者と事業計画について話し合う
- 保険会社が審査や研修、試験を行う
- 保険会社の承認後、代理店契約を結ぶ
審査から契約までには、2~3ヶ月ほどの期間がかかることもあります。
保険会社との代理店契約を結べなければ業務を行えないため、審査にかかる時間も考慮して計画的に開業準備を進めることが大切です。
保険代理店より儲かる商材とは?

保険は人気の高い商材ですが、先述の継続率からもわかる通り、誰でも簡単に儲けを出せるというわけではありません。
そこで最後に、保険よりも儲けやすい商材の特徴を解説します。
代理店ビジネスへの参入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
高単価な商材
効率的に儲けを出すには、販売・契約1件あたりの報酬額が高い商材がおすすめです。高単価な商材には、例えば次のようなものがあります。
- 人材紹介サービス
- コスト削減ビジネス
- インターネット回線
代理店で取り扱う商材は、利益率の高さにも注目して選びましょう。
ストックになる商材
ストックになる商材を扱うのも一つの手です。
ストックになる商材とは、一度契約を獲得すれば継続的な利益をもたらしてくれる商材のことです。
ストックになる商材には、例えば次のようなものがあります。
- 定期購入型の商材(ウォーターサーバー、健康食品、食事の宅配など)
- インフラ(新電力・ガスなど)
- 音楽サービス
継続的な利益を得ることで、安定した経営基盤を作りやすくなります。
また、ストック型の商材を扱う際は、長期的な利益を狙えるよう、解約率の低さもチェックしておくことが大切です。
まとめ
- 保険代理店の継続率は3年で20%程度
- 保険の販売で得られる手数料は5~7%程度(商品により異なる)
- 高単価な商材やストック型の商材を選ぶと、儲けを出しやすい